「脳波」による「機械学習」の研究開発
脳波の波形データのみを見ても、その意味付けをすることは困難です。それを可能にするのがAIモデリング。
データを多面的に解析することで、独特な特徴量、新たな属性を見出し、少量のデータから、自動的に多くの脳波モデルの生成を可能にします。

医療・ヘルスケア、ウェルネス分野において、
脳波AIモデルの開発を進めています。
参考論文
詳しくは、「研究実績」ページをご参照ください。
"Predictive Diagnostic Approach to Dementia and Dementia Subtypes Using Wireless and Mobile Electroencephalography: A Pilot Study"
(ワイヤレスモバイル脳波計測を利用した認知症および認知症サブタイプに対する予測診断アプローチ:パイロット研究)
"Precise Discrimination for Multiple Etiologies of Dementia Cases Based on Deep Learning
with Electroencephalography"
(脳波による深層学習に基づく認知症症例の複数の病因の正確な判別)
"A deep learning model for the detection of various dementia and MCI pathologies based on
resting-state electroencephalography data: A retrospective multicentre study"
(安静時脳波データに基づく様々な認知症および MCI 病態検出のための深層学習モデル)
"Utilizing portable electroencephalography to screen for pathology of Alzheimerʼs disease: a
methodological advancement in diagnosis of neurodegenerative diseases"
(アルツハイマー病の病態スクリーニングに携帯型脳波計を活⽤)
睡眠
睡眠時の脳波をパッチ式脳波計を用いて⾃宅等で計測し、AIモデルにより睡眠ステージを自動判定し、睡眠指標を生成するサービスを開発・提供しています。
2023 年 12 ⽉に、 睡眠ステージ判定 AI モデルを改良しました。 新たなモデル構築に当たり、被験者として 20〜50 歳代の男⼥を対象とし、年代、性別ともほぼ均等になるよう取得したデータを使⽤しました。年代・性別の偏りを改善した信頼性の⾼い AI モデルとなっています。
改良後の睡眠ステージ判定 AI モデルの精度概要は以下の通りです:
- Accuracy(正確度):0.86
- 各ステージの判別精度:覚醒 0.84、REM 睡眠 0.88、浅睡眠 0.86、深睡眠 0.84
※ 浅睡眠:non-REM 1 および non-REM 2、深睡眠:non-REM 3

提供する指標例:
- 睡眠効率(睡眠時間/就寝時間)
- 入眠潜時(就寝~入眠)
- 深睡眠潜時(入眠~N3)
- 睡眠段階出現時間(REM)
- 睡眠段階出現時間(N1)
- 睡眠段階出現時間(N2)
- 睡眠段階出現時間(N3)
活用事例: 農研機構SIPプロジェクト
「食を通じた健康システムの確立による健康寿命の延伸への貢献」における睡眠解析
- 大規模の健常者の睡眠時脳波を、パッチ式脳波計※を用いて取得するシステムを構築(2019年度に8,500件以上の睡眠データを収集)。
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脳波睡眠AIモデルを用いて、睡眠解析することで、睡眠ステージを自動判定し、各種睡眠指標(睡眠効率、入眠潜時、睡眠周期等)を生成。
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あわせて、生活習慣データを解析することで、生活習慣と睡眠の関係性について解析を実施。
