「へえー、これは想像より小さいですね」
「でしょ?」
「これならフォーカスグループでもつけてもらえそう」
来社くださった多部さんに、実際に脳波計を手に取り、着けていただきました。
一般的な脳波計のイメージと比べて、とってもコンパクトで手軽なのがPGVの脳波計の強みです。
「それで、これを使ってどんな実験ができそうですか?」
と多部さん。
「あれから考えてみました。まず、調べるポイントは "やる気" ですよね」
「ええ、そうですね」
「もうちょっとその "やる気" を、二人で分解してみましょうか」
多部さんとひとしきりフリーディスカッションをして出してみたのは、こんなキーワード。
「そうか、もともとは漠然と”やる気”って言ってたんですけど、
いろんなシーンによって、”やる気のタイプ”って違う感じもしますね」
「そうですね。やる気のタイプによって、きっと脳波の傾向も違うと思います」
「なるほど・・・じゃあ、そういうところをちゃんと定義しないと、結果が不確かになるのか」
多部さんも徐々になじんできてくださったみたい。
例えば、スポーツの試合に対する「やる気」一つをとっても
・心地よい緊張感のある”やる気”
・不安な中で振り絞った”やる気”
など、いろいろ考えられますよね。
しかも、異なるシチュエーション(試験、試合、仕事 etc.)で、同じ "振り絞るやる気" の表現を使っても、シチュエーションごとの感覚は微妙に違っていそうです。
だから、それらいろんな種類の「やる気」をごっちゃにしては考えられないし、ごっちゃに測定してはいけない。
少なくとも、今は「まだ脳波はその段階だ」ということなのです。
「まあでも、今回の "やる気ドリンク" の一番のターゲットは
"20代のオフィスワーカー" なんですよ。
だから、ここで言ってるやる気は
"もうちょっと仕事、頑張って終わらせようか"
っていうやる気かな?」
「ここ一番!ではなく、普段の日のもうひと踏ん張り、という感じでしょうか?」
「そうそう。夕方も近くなって、とか、ちょっと残業が入っちゃった、みたいな時に、
ちょっと気分を変えて乗り切ってもらう、みたいなのをイメージしてて」
「なるほど・・・・それだったら、「疲労」も使えるかもしれませんね」
「疲労? ”疲れ" のことですか?
別に疲れをとるドリンクじゃないんだけどな・・・」
「いえ、そうではなく例えば
"このドリンクを飲んだ後の仕事は、ちょっと疲れにくい" とかって
一つのやる気の反映と考えられないですか?」
「そうですね〜・・・う〜ん・・・うんうん。
ハルさんがそう言う、ってことは、"疲れは脳波で調べられる" ってことですか?」
2024.01.15
(つづく)
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