PGVスタッフブログ『ハルの脳日記』

Episode2-6 「脳波の波に乗れたなら」

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Episode2-6『脳波の波に乗れたなら』

 


 

ビル街を見上げるハル

具体的な実験の検討を進めることになって、今回は、多部さんのオフィスにお邪魔しました。
大きな企業、オフィスもきれいで、人が多い。ぜんぜんPGVとは雰囲気違うなぁ・・・

「うわぁ、人がいっぱいいる・・・」

「じゃあハルさんも、いくつかサンプル品、飲んでみてください。
 開発中のサンプルなんで、これがそのまま実験に使われるわけじゃないんですけど・・・」
「えぇだいじょうぶです。まずは、雰囲気をつかませてください!」
オフィスにドリンク

サンプルや、いくつかの対照的なドリンク、あと競合さんの商品など、少しずつ味見をしてみる。


「多部さん、これ、なんだか1本ずつ、けっこう味のジャンルが違う感じがします。飲むハル
 これ、全部 ”やる気ドリンク” なんですか?」
「うーん、そうですよね〜。はい、ハルさんの言いたいことはわかります。
 そもそも、飲料系って、イメージに合わせて作る、というより、
 商品にイメージの方を寄せていく、というところもありますかね〜」
「?」
「ほら、”朝専用のコーヒー”とかあるじゃないですか。
 あれだって、コーヒーといえば全部コーヒーなんですけどね。
 それを、"濃いめ"とか"苦味つよめ"とかの味の傾向に対して、
 ”これなら特に朝に飲むといい味かも?”
 っていうイメージを寄せていって、マーケティングした感じですよね〜」
「なるほどそうなんですか、面白いですね。全然知らない世界です」


そうか、雰囲気勝負のところもあるんだなぁ。

ということは、ドリンクでもやる気につながるもの、といっても、いろんな種類がありそうですよね。
ふむふむ。 そういう分野で、どういう「比較」で結果を出していこうかな・・・。


「じゃあ多部さん。今日は、具体的な実験の進め方について、相談しましょう」
「はい、お願いします! あとちょっと、"考えるだけ" は飽きてきた・・・えへへ」
「じゃあ、この前ちょっとお話しした”集中力”を使ってみる案でまとめていきましょう。
 ・・・あ、でもまずは、脳波の周波数帯域について、予備知識として、ちょこっとご説明させてください」

 



そもそも周波数とはなんでしょうか?
ここでは、「何かが1秒間に振動する回数」だとざっくり捉えましょう。

サイン波10Hz

サイン波40Hz

脳波の場合、測っているのは「電圧」です。(とても微弱な電圧です)
その電圧が、常に変化しているのですが、「電圧が1秒間に何回変化するか」が「脳波の周波数」とお考えください。

では、「周波数帯域」とは?
脳波は、人の体が発している電気信号なので、常に揺らいでいます。
脳波の周波数が "ピッタリ10Hzになる"、ということはあまりなさそうですよね。
なので、10Hzピッタリでなくても「だいたい何Hz周辺」という区切りで、まとめて考えるのです。

「まとめて」考えるから、「周波数帯(域)」と呼ぶわけです。
さらに、それぞれの"帯"に、名前をそれぞれつけて呼ぶのが、脳波の慣例です。

PGVでは、脳波を下記の帯域に区切って扱っています。
(状況によって、あるいはPGV以外では、少し違う区切りを使う場合もあります)

周波数帯域(新定義)

このような区分で分けて、ある範囲の周波数の脳波をまとめて束ねて「アルファ(α)波」「アルファ帯域」などと名付けているのです。

 

2024.01.29

(つづく)

 


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