おはようございます。
さて、前回ご紹介した睡眠解析レポート。 実際、睡眠検査技師の目から見て、睡眠時脳波の解析の精度はどうなのでしょうか?
レポートの睡眠ステージグラフと、実際の脳波データを使って、比較チェック!していきましょう。
<睡眠検査技師ハル>とAIの勝負です!!
睡眠経過図だけ抜き出したのがこちら。
この図の中で、赤枠で囲ったのが”ポイントになりそう”な箇所です。
これら「A・B・C」を、実際の脳波波形と合わせてチェックしていきましょう。
まず、Aの区間の脳波を、計測データから抜き出して、波形表示にしたのがこちら。
前回書いた「睡眠検査技師の目」でこの波形を見ると、
デルタ波(δ波)と呼ばれる2Hz(ヘルツ)以下の大きな脳波波形が出現していました。
ステージ3は、振幅の大きなデルタ波の比率が多くなることで判定されるので、確かにレポートの解析結果は正しいといえそうですね。
続いて、Bの区間の脳波を波形表示したのがこちら。
REMのステージでは、のこぎりの歯のような波 (鋸歯状波、saw tooth wave) が出現することが多く、確かに目視でも確認できます。
最後に、Cの区間の脳波を波形表示したのがこちら。
ステージ2は紡錘波 (spindle) と呼ばれる約14Hzの波形が出現するのが特徴。これも確かに、波形中に出現していますね。
なるほど!
ポイントとなる箇所をチェックした限りでは、睡眠検査技師から見てもこのレポート、
コスト・精度・時間のバランスを考えるとなかなかのものでは?と感じます。
2023.07.07
(つづく)
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