PGVスタッフブログ『ハルの脳日記』

Episode4 「よい睡眠って?」

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Episode4『よい睡眠って?』

 


おはようございます。
今日は、脳波で睡眠をどのように評価しているのかについてお話ししたいと思います。

ところで、「よい睡眠」ってなんでしょう?
  「長く眠れた」「ぐっすり眠れた」・・・
形容する言葉はいろいろありますが、脳波データではいったい何をみているのでしょうか?

 


睡眠の指標値

前回まででご紹介した睡眠解析レポートには、もう1ページこちらのようなページが含まれています。

HaruBlog_ReportRear

このページは、睡眠経過図のグラフの内容を、代表的な指標値にまとめ直した表です。

いくつか、大事な指標となる値を取り上げ、その意味をご紹介しましょう。

 


入眠潜時(SOL): 就寝から入眠までの時間

HaruBlog_RearBlock1

寝つきを示す指標です。
この値が大きくなると、寝つきが悪いことを示します。

 

深睡眠潜時(SON3P): 入眠状態から、最初の睡眠段階N3(ノンレム深睡眠)までの時間

HaruBlog_RearBlock2

通常の睡眠のサイクルでは、前半の睡眠で深睡眠が多く、徐々にレム睡眠の比率が上がっていきます。
質の良い睡眠ではこの睡眠前半の深睡眠が確保されることが重要といわれています。

 

HaruBlog_Epi4_States

 

覚醒回数(arousal times): 入眠以降の覚醒段階出現回数

HaruBlog_RearBlock3

脳波から判定される「目が覚めている」という状態の発生回数です。
「夜中に何度も目が覚めて・・・」という悩みをお持ちの方は多いと思いますが、脳波から見ると、意外と感じているよりも目が覚めていない(主観と客観で差がある)ということがあります。

HaruBlog_StageBlock1

その場合、主観と客観に違いがあることをまずは認識することで、自分の睡眠に対する満足度があがることもありますね。 逆に、まったく意識していないのに、夜中に頻繁に目が覚めている、ということもありえます。この場合は、注意した方がよいでしょう。

 

 

覚醒が頻繁に繰り返している状態→

 


 

このように、いくつかの指標で、”睡眠の質”を見ることができます。
また、主観との食い違いもチェックできるため、脳波による睡眠計測は有用なのです。

2023.08.09

(つづく)


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