PGVスタッフブログ『ハルの脳日記』

Episode2 「睡眠をみる」

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Episode2『睡眠をみる』

 




私の睡眠レポートサンプル

おはようございます。

さて、こちらが本日のわたし、ハルの睡眠解析レポートです。

PGVの睡眠解析サービスを使うと、計測したデータをスマホからアップロードして、1時間も待たずに、このレポートが自動生成されます。

以前わたしハルも、(自己紹介のとおり)睡眠検査技師として、PSG(睡眠ポリグラフ)で計測された睡眠データを解析していました。

 

 


 

睡眠経過図

睡眠の状態を知るために、ポイントになるのが、上のレポートで**「睡眠ステージ」**と書いてあるグラフ。

これを、正式名称では**「睡眠経過図」(ヒプノグラム)** と呼びます。

睡眠ステージ・睡眠経過図

睡眠経過図

 

脳波をもとに、睡眠の状態を以下の5つの区分 (これを「ステージ」と呼びます) に分類して、計測時間中の変化を示したグラフです。

  • Wake
    • 覚醒している状態。完全な覚醒からまどろみの早期までが含まれる。
  • REM
    • 急速眼球運動 (REM: Rapid Eye Movement) が出現する睡眠で、身体は眠っているが、脳は活発に働いている。夢を見る睡眠。
  • NonREM1(N1)
    • ほとんどの人が就床後、WAKEの次に出現する最初の睡眠状態のこと。
  • NonREM2(N2)
    • 眠ったという睡眠感が感じられるようになり、外部からの刺激に対する反応が低下する。
  • NonREM3(N3)
    • 身体と脳のメンテナンスが行われる深睡眠と呼ばれる状態。外部からの刺激に対する反応が著しく低下し、起こしてもなかなか目覚めず、目が覚めても眠気が強い状態。

 


 

脳波を見るハル

睡眠ステージは通常、睡眠検査技師が判定するのですが、

  • 睡眠脳波を、30秒ごとに区切り
  • その30秒が、どの睡眠のステージにあたるかを「**目視で」**判定
  • それを一夜の脳波波形に対して判定していきます。

 

仮に一夜の睡眠で、6時間の脳波があるとすると、30秒の区間が合計 720区間。ちょっと遠い目のハル

720回、目視の判定をしていたのですね。

1夜分の睡眠だけで、です。 けっこう気が遠くなる作業ですが、いい思い出です。 (遠い目)

 

 


PGVの睡眠解析サービスではこのような時間と人の手間がかかる判定作業を、AIでおこない、1時間足らずでレポートを自動生成することができます。

睡眠検査技師の目視判定と比較しても、判定精度は約80パーセント。むむ、なかなかやりますな・・・


もちろん正確な診断のためには、PSGは必要ですし、睡眠検査技師の目視による睡眠脳波の解析も絶対必要なのです。

ですが、この手軽なパッチ式脳波計とAIを組合わせて、目的に合わせうまく使っていければ、とてもすばらしいのではないか?と考えています。

(そもそも睡眠検査技師なしでは、AIに睡眠脳波の解析を教えることもできないわけですから。でも、あの地道だった”ステージ判定の日々”を思えば、AIもすばらしい!)

 

2023.06.23

(つづく)


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