PGVスタッフブログ『ハルの脳日記』

Episode3 「技師チェック!」

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Episode3『技師チェック!』

 


おはようございます。

さて、前回ご紹介した睡眠解析レポート。 実際、睡眠検査技師の目から見て、解析の精度はどうなのでしょうか?

HaruBlog_Report230707

レポートの睡眠ステージグラフと、実際の脳波データを使って、比較チェック!していきましょう。

<睡眠検査技師ハル>とAIの勝負です!!

 


睡眠経過図だけ抜き出したのがこちら。

睡眠ステージ・睡眠経過図

この図の中で、赤枠で囲ったのが”ポイントになりそう”な箇所です。
これら「A・B・C」を、実際の脳波波形と合わせてチェックしていきましょう。

 


A. NonREM3 (N3、ステージ3、深睡眠)

まず、Aの区間の脳波を、計測データから抜き出して、波形表示にしたのがこちら。

HaruBlog_技師チェック1

前回書いた「睡眠検査技師の目」でこの波形を見ると、
デルタ波(δ波)と呼ばれる2Hz(ヘルツ)以下の大きな脳波波形が出現していました。

ステージ3は、振幅の大きなデルタ波の比率が多くなることで判定されるので、確かにレポートの解析結果は正しいといえそうですね。

 

B. REM睡眠

続いて、Bの区間の脳波を波形表示したのがこちら。

ステージREM解釈図

REMのステージでは、のこぎりの歯のような波 (鋸歯状波、saw tooth wave) が出現することが多く、確かに目視でも確認できます。

 

C. NonREM2 (N2、ステージ2、睡眠)

最後に、Cの区間の脳波を波形表示したのがこちら。

ステージ2解釈図

ステージ2は紡錘波 (spindle) と呼ばれる約14Hzの波形が出現するのが特徴。これも確かに、波形中に出現していますね。

 


なるほど!

ポイントとなる箇所をチェックした限りでは、睡眠検査技師から見てもこのレポート、
コスト・精度・時間のバランスを考えるとなかなかのものでは?と感じます。

 

2023.07.07

(つづく)


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